[Q&A]プロのミュージシャンも、歌声に補正技術を使っていますか?[Q&A]

歌声に補正技術ってEQやコンプによる音質補正ですか?それともピッチ修正?

前者を使わないなんてことは絶対にないですし、後者にしても使わない現場は皆無に近いと思いますよ。

ピッチ修正は、アイドルの場合なんかは言うに及ばず、実力派と呼ばれる上手いシンガーさんの場合でも、たとえば「このテイク、表現は最高だけど、一箇所だけ少しピッチを外してる」なんてことはよくありますから、そんな時には、外した音を修正して、そのテイクを採用することも多いです。レコーディングが長時間に及ぶと声もヘタってくるので、そう何度もリテイクするわけにもいかないですからね。いちばん美味しい声を録れるのは、REC開始から1時間ぐらいが限度だと思います。

大御所シンガーさんの中には、スタジオに来て、ワンテイクだけさらっと歌って、「あと、テキトーに直しといて!シクヨロねー♡」とか言って帰っていく人たちもいるとか、いないとか。笑

あと、タイミングがぴったりの字ハモ(メインボーカルと同じ歌詞を歌うコーラス)が必要な時は、メインボーカルのトラックを別トラックにコピペして、それに対してピッチ変更してコーラスパートを作ることもよくあります。

ユーザーの中にも、特に若い人たちを中心に、現代のクオンタイズされたリズムやピッチに慣れすぎてしまって、ピッチ修正されていない歌を聞くのが気持ち悪い、なんて人も増えてきているようなので、今やピッチ修正は必須の技術であり工程になってますね。

自分の手がけた中で、「絶対にピッチ修正は使わない!」をコンセプトに歌を録った作品がありますが、5時間に及ぶ激闘千本ノックレコーディングになりました。5時間のレコーディングセッションを歌い切ったシンガーは凄かったですよ!


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